乾燥・敏感肌のあなたに!秋冬を乗り切るための“正しい”保湿剤の選び方ガイド

皮膚疾患

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1. はじめに

秋から冬にかけて、空気が乾燥し始めると同時に、「肌がつっぱる」「粉をふく」「いつもの化粧品が合わなくなった」といった悩みを感じる方が一気に増えてきます。
特に乾燥肌や敏感肌の方にとって、秋冬は一年の中でもっとも肌トラブルが起こりやすい季節と言えるでしょう。

一方で、「とりあえず保湿しておけば大丈夫」「高い保湿剤を使えばいい」といった、やや曖昧な理解のままスキンケアを続けている方も少なくありません。
実は、保湿剤は“何を・どのように使うか”で効果が大きく変わるにもかかわらず、その点が十分に整理されていないのが現状です。

本記事では、

  • 乾燥・敏感肌の基本的な考え方
  • 保湿成分の違いと役割
  • 医療用・市販薬も含めた保湿剤の選び方
    を、薬剤師の視点から、できるだけ噛み砕いて解説していきます。

「結局どれを選べばいいのか分からない」
「ヒルドイドや尿素、ワセリンの違いをちゃんと知りたい」
そんな疑問を持つ方が、自分に合った保湿ケアを選べるようになることを目標に構成しています。

また後半では、日常生活で今日から実践できる乾燥対策や、よくある疑問にもQ&A形式でお答えしています。
この秋冬をできるだけ快適に乗り切るために、ぜひ最後まで読んでみてください。

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2. 秋冬の保湿ケアの基本ステップ

秋冬のスキンケアで最も重要なのは、「失われやすい水分をどう補い、どう逃がさないか」を意識することです。
この季節は、外気の乾燥・寒冷刺激・暖房による湿度低下が重なり、皮膚のバリア機能が低下しやすくなります。

その結果、

  • 水分が蒸発しやすくなる
  • 外部刺激に過敏になる
  • かゆみ・ヒリつきが出やすくなる

といったトラブルが起こりやすくなります。

2-1. 朝と夜のケアの違いとコツ

2-1-1. 朝のスキンケア

朝のスキンケアの目的は、「日中の乾燥や外的刺激から肌を守ること」です。
洗顔後は、化粧水などで水分を補給し、その後に乳液やクリームで薄くフタをする、という基本を押さえましょう。

このとき意識したいのは、「しっとりさせすぎない」ことです。
朝は日中の活動前であり、皮脂や汗も分泌されるため、夜と同じ重たいケアを行うとベタつきや化粧崩れの原因になることがあります。

また、秋冬でも紫外線は確実に存在します。
紫外線は皮膚のバリア機能を低下させ、乾燥や敏感肌を悪化させる要因となるため、保湿+UV対策はセットで考えることが重要です。

2-1-2. 夜のスキンケア

夜のスキンケアは、「回復と補修」が主な役割です。
メイクや皮脂汚れを落とした後は、日中に受けたダメージをケアするため、朝よりもしっかりと保湿を行います。

化粧水や美容液で十分に水分を補い、その後クリームやバームなどでフタをすることで、睡眠中の水分蒸発を防ぎます。
特に秋冬は、夜間に肌の乾燥が進みやすいため、朝よりも保湿力を重視したアイテムを選ぶとよいでしょう。

2-2. 洗顔から保湿までのステップ

スキンケアは、最初の「洗顔」で結果の大半が決まると言っても過言ではありません。
洗いすぎや摩擦は、皮膚の天然保湿因子(NMF)や皮脂を過剰に奪い、乾燥を悪化させます。

洗顔後は、できるだけ時間を空けずに保湿を行うことが重要です。
まず化粧水などで水分を与え、その後に美容液や乳液・クリームを重ねて、水分が逃げないようにします。

このとき、コットンで強く叩き込む必要はありません。
手のひらで包み込むように、優しくなじませるだけで十分です。

秋冬の保湿ケアでは、
「落としすぎない」
「与えた水分を逃がさない」
この2点を意識することで、乾燥や刺激を感じにくい肌環境を整えることができます。

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3. 乾燥肌・敏感肌に合った成分の選び方

保湿剤選びで最も多い失敗は、
「なんとなく良さそう」「有名だから」という理由だけで選んでしまうことです。

乾燥肌・敏感肌のケアでは、
皮膚で何が起きているのか → どの成分がそれを補うのか
という視点が欠かせません。

保湿成分は大きく分けて、

  • 水分を“引き寄せる”成分
  • 水分を“逃がさない”成分

上記2系統に分類できます。この違いを理解せずに使うと、
「塗っているのに乾く」「最初はいいがすぐつっぱる」
といった現象が起こりやすくなります。

3-1. ヒューメクタントが主体の成分

ヒューメクタントは、水分を保持・吸着することで角質層の含水量を高める成分です。
医療用ではヘパリン類似物質、化粧品ではヒアルロン酸グリセリンが代表例です。

重要なのは、
「ヒューメクタント単独では保湿は完成しない」
という点です。

ヒューメクタントは水分を集める一方、
フタとなる成分が不足していると、集めた水分が蒸発しやすくなります。
このため、ヒューメクタント主体の製剤は、軽度〜中等度の乾燥肌や、重ね塗り前提の設計で使うのが基本となります。

3-2. エモリエントが主体の成分

エモリエントは、皮膚表面に油膜を形成し、水分の蒸発を防ぐ成分です。
白色ワセリン、スクワラン、セラミドなどがこれに該当します。

薬学的に見ると、エモリエントの役割はTEWL(経表皮水分喪失)を抑制することにあります。
特に、皮膚バリアが破綻している状態では、
ヒューメクタントよりも先にエモリエントが必要になるケースも少なくありません。

乾燥が進行し、ヒリヒリ感や落屑がみられる場合は、
「水分を足す」よりも「逃がさない」設計の方が理にかなうこともあります。

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4. おすすめの保湿剤

ここまでで、保湿成分の役割を

  • 水分を引き寄せる ヒューメクタント
  • 水分を逃がさない エモリエント

という2つの視点で整理してきました。
この章では、それらを踏まえたうえで、実際に使われることの多い代表的な保湿剤について解説します。

なお、ここで紹介する保湿剤は、
「万人にとっての最強」ではなく、「目的に応じた適材適所」
という考え方で選んでいます。

4-1. ヘパリン類似物質

ヘパリン類似物質は、医療現場でも長年使用されてきた代表的な保湿成分です。
構造的には血液を固まりにくくするヘパリンに類似しており、高い保水性と角質層へのなじみやすさを併せ持っています。

皮膚科学的には、

  • 角質層の水分保持能を高める
  • 血行促進作用を通じて皮膚環境を整える

といった点が評価されており、乾燥肌から軽度の皮膚炎まで幅広く用いられる保湿剤です。

① ローション剤

ローションタイプは、伸びがよく、広範囲に素早く塗布できるのが最大の特徴です。
べたつきにくいため、全身用・朝の保湿・夏場の使用にも適しています。

ヘパリン類似物質ローションには、

  • 化粧水に近いさらっとしたタイプ
  • 乳液に近いややとろみのあるタイプ

の2系統があり、処方薬の場合でも選択が可能です(ただし、先発品には化粧水タイプはありません)。
使用感の好みは継続性に直結するため、薬局では遠慮せず希望を伝えることをおすすめします。

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② クリーム剤

クリームタイプは、ローションに比べて油分を多く含み、保湿の持続性に優れるのが特徴です。
特に秋冬の乾燥が強い時期や、手指など部分的な乾燥には適しています。

基剤の違いにより、使用感や耐水性が異なります。

a. 油型(油中水型:w/o型)
油分が主体で、水に強く、皮膚保護作用に優れています。
水仕事が多い方や、手洗い回数が多い方に向いています。

b. 水型(水中油型:o/w型)
水分が主体で、伸びがよく塗り心地が軽いのが特徴です。
保湿はしたいが、重たい使用感が苦手な方に適しています。

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③ フォーム剤

フォーム剤は、泡状で出てくるため、
伸びの良さと塗布後の安定感を両立した剤形です。

ローションほど流れず、クリームほど重くないため、

  • 背中や体幹部
  • 小児や高齢者のケア

などにも使いやすいのが利点です。
近年は市販薬にもフォーム剤が登場しており、剤形の選択肢は確実に広がっています。

4-2. 尿素剤

尿素は、皮膚の天然保湿因子(NMF)を構成する成分のひとつであり、
保湿作用と角質軟化作用を併せ持つ点が大きな特徴です。

濃度によって性質が大きく異なるため、使用部位と目的の見極めが重要になります。

① 高濃度(20%)尿素剤が適しているケース

20%尿素剤は、角質を柔らかくする作用が強く、

  • かかと
  • 肘・膝
  • 著しく硬くなった手指

といった角質肥厚部位に適しています。

一方で、角質剥離作用も強いため、
炎症やヒリつきがある部位、皮膚が薄い部位には不向きです。

② 低濃度(10%)尿素剤が適しているケース

10%尿素剤は、
乾燥によるざらつきや軽度の角化に対し、比較的マイルドに作用します。

保湿を目的とした使用であれば、
10%製剤の方が刺激感が少なく、継続しやすいケースが多いでしょう。

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※尿素剤使用時の注意点

尿素は便利な成分である一方、
長期間・高濃度での連用は、かえってバリア機能を低下させる可能性があります。

特に高濃度尿素を使用した後は、
セラミドやワセリンなど、バリアを補う保湿剤を併用することで、
乾燥の再燃を防ぎやすくなります。

4-3. ワセリン

ワセリンは、保湿剤の中でも最も歴史が長く、安全性が確立されている成分のひとつです。
皮膚科診療においても、新生児から高齢者まで幅広く使用されており、現在でも最も頻用される外用基剤のひとつと言って差し支えありません。

4-3-1. ワセリンの作用機序と特徴

ワセリンは、皮膚表面に強固な油膜を形成することで、
経表皮水分喪失(TEWL)を物理的に抑制するという、非常にシンプルかつ明確な作用機序を持っています。

ヒューメクタントのように水分を引き寄せる作用はありませんが、
「逃がさない」という点においては極めて優秀です。

また、

  • 香料・着色料・防腐剤を含まない
  • 成分がほぼ単一
  • アレルギーを起こしにくい

といった特徴から、
敏感肌、乳幼児、皮膚バリアが破綻している状態でも使いやすい保湿剤とされています。

4-3-2. 白色ワセリンと精製度の違い

医療用・市販薬として用いられるのは、主に白色ワセリンです。医療用ではプロペトの名称で有名です。
白色ワセリンは、不純物を高度に除去した精製度の高いワセリンであり、
皮膚刺激性が非常に低いことが特徴です。

市販薬では、

  • ベビーワセリン
  • プロペト系製品

などがこれに該当し、価格も非常に安価で、継続使用しやすい点も大きな利点です。

4-3-3. ワセリンの正しい位置づけ

ワセリンはしばしば「これ1本で十分」と語られることがありますが、
薬学的に見ると、その評価はやや単純化されすぎています。

ワセリンは、
保湿の“主役”というよりも、“仕上げのフタ”
として使うことで、真価を発揮します。

具体的には、

  • ヘパリン類似物質などで水分を補った後
  • 尿素剤で角質を整えた後

に薄く重ねることで、
与えた水分や皮膚状態を安定させる役割を果たします。

4-3-4. どのような人に向いているか

ワセリンは特に、

  • 何を使っても刺激を感じやすい方
  • 赤ちゃんや小児のスキンケア
  • 乾燥予防・再発防止目的

において、非常に合理的な選択肢です。

一方で、べたつきが気になる方や、
使用感を重視したい場合は、他の保湿剤との併用を前提に考えるとよいでしょう。

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5. 日常生活でできる乾燥対策

保湿剤を正しく選び、適切に使用していても、
日常生活の環境や習慣が整っていなければ、乾燥肌はなかなか改善しません。

ここでは、特別な道具や知識がなくても実践できる、
日常生活の中で意識したい乾燥対策を整理します。

5-1. 室内の湿度を保つ

秋冬の乾燥肌対策として、最も見落とされがちなのが室内環境です。
暖房を使用する季節は、知らないうちに湿度が大きく低下し、
皮膚からの水分蒸発が加速します。

目安としては、室内湿度40〜60%程度を保つのが理想的です。
加湿器の使用や、洗濯物の室内干しなどを組み合わせることで、
過度な乾燥を防ぐことができます。

湿度が適切に保たれるだけでも、
保湿剤の「効き」は体感的に大きく変わります。

5-2. シャワー・入浴時の注意点

入浴やシャワーは、皮膚を清潔に保つ一方で、
やり方次第では乾燥を悪化させる原因にもなります。

特に注意したいのは、

  • 熱すぎる湯温
  • ゴシゴシ洗い
  • 洗浄力の強すぎる石けん

これらは、皮膚の天然保湿因子(NMF)や皮脂を過剰に奪い、
バリア機能の低下につながります。

洗浄時は、よく泡立てたボディソープを手で優しく広げる程度で十分です。
湯温も**ぬるめ(37〜40℃程度)**を意識すると、乾燥を防ぎやすくなります。

入浴後は、皮膚が乾ききる前に保湿剤を塗ることで、
水分の蒸発を抑えることができます。

5-3. バランスのとれた栄養摂取

皮膚の乾燥対策は、外側からのケアだけでは完結しません。
皮膚の材料となる栄養が不足していると、
バリア機能の回復が追いつかなくなることがあります。

特に意識したいのは、

  • ビタミンA(皮膚のターンオーバーを支える)
  • ビタミンE(抗酸化作用)
  • オメガ3脂肪酸(炎症を抑える)

これらは、特別なサプリメントに頼らなくても、
魚類、ナッツ、緑黄色野菜などを意識することで補いやすい栄養素です。

過度な制限や偏りを避け、
「続けられる食生活」を意識することが、結果的に肌状態の安定につながります。

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6. 保湿に関するQ&A

Q1. 保湿は1日に何回もした方が効果的なのでしょうか?

A1. 一般的には、1日1回よりも2〜3回に分けて保湿を行う方が、皮膚の水分保持は安定しやすいとされています。
特に秋冬は、外気や暖房の影響で皮膚からの水分蒸発が進みやすく、朝晩のみの保湿では追いつかない場合もあります。

ただし、回数よりも重要なのは「適切な量を継続して使うこと」です。
無理に回数を増やすより、最低でも1日1回、確実に保湿を行うことを優先しましょう。

Q2. 保湿剤は、塗る順番を気にした方がよいですか?

A2. はい。保湿成分の性質を考えると、塗布順は意味を持ちます。

基本的には、

  • 水分を補うヒューメクタント
  • 水分を逃がさないエモリエント

の順で使用すると、理にかなった保湿ができます。

ただし、市販の保湿剤の中には、これらをバランスよく配合した製品も多く、
その場合は1本で完結しても問題ありません。
重要なのは「成分の役割を理解したうえで使う」ことです。

Q3. ステロイド外用薬と保湿剤は、どの順番で塗るべきですか?

A3. この点については、皮膚科医の間でも考え方が分かれる。

一般的には、

  • 保湿剤:広範囲
  • ステロイド外用薬:症状のある部位に限定

という使い分けを前提に、
先に保湿剤、その後にステロイドを塗布する方法が多く採用されています。

これは、ステロイドが不要な部位へ広がるのを防ぐ、という考え方に基づいています。
ただし、症状や処方内容によって例外もあるため、最終的には医師の指示を優先してください。

Q4. 保湿剤を先に塗ると、薬の吸収が落ちたりしませんか?

A4. 通常の使用範囲において、保湿剤が外用薬の効果を大きく下げることはほとんどありません

皮膚への薬剤吸収は主に角質層を通じて起こるため、
保湿剤の存在が決定的な障害になることは少ないと考えられています。

むしろ、皮膚状態が改善することで、
結果的に外用薬が使いやすくなるケースもあります。

Q5. 入浴後すぐに保湿しないと意味がないのでしょうか?

A5. 「入浴後すぐに保湿すべき」という考えは広く知られていますが、
近年では、タイミングよりも継続性が重要とする報告も増えています。

実際には、入浴後すぐでなくても、
適切な保湿剤を継続して使用すれば、皮膚の水分保持に大きな差は出ない場合もあります。

ただし、体感的には「入浴直後の方が調子が良い」と感じる方もおり、
この点は個人差が大きいのが実情です。
自分の肌に合うタイミングを見つけることが大切です。

Q6. ワセリンを塗ると、毛穴が詰まったりニキビができたりしませんか?

A6. ワセリン自体は、毛穴に入り込んで角栓を作る性質はほとんどありません
皮膚表面にとどまり、水分の蒸発を防ぐのが主な作用です。

ワセリンについて非常に多い誤解のひとつが、「油だから毛穴を詰まらせるのではないか」という点です。

ただし、注意点もあります。
皮脂分泌が多い部位や、すでに毛穴詰まりが起きやすい状態で厚く塗りすぎると、
結果的にベタつきや不快感につながることはあります。

特に、頬・口周り・目元などの乾燥部位では、
適切に使えばニキビリスクを過度に心配する必要はありません。

Q7. ワセリンを塗ると、日焼けしやすくなりませんか?

A7. 「ワセリンを塗ると日焼けする」という話を聞いたことがある方も多いと思いますが、
ワセリン自体に紫外線を集めたり、日焼けを促進する作用はありません

ワセリンは紫外線を反射・吸収する成分を含んでおらず、
日焼け止め効果はない一方で、日焼けを強める成分でもないという位置づけです。

この誤解が生まれやすい理由として、

  • ワセリンが皮膚表面に膜を作る
  • 塗るとツヤが出る

といった見た目の変化から、
「紫外線を集めてしまうのでは?」と感じられることが挙げられます。

実際には、
ワセリンを塗ったからといって日焼けしやすくなるわけではありません。

ただし注意点として、
ワセリンには紫外線防御効果がないため、
屋外で過ごす場合や日差しを浴びる場面では、
日焼け止めを併用する必要があります。

使い分けの目安としては、

  • 日中・外出時:日焼け止め+必要に応じて保湿
  • 夜・室内中心:ワセリンで皮膚保護

と考えると分かりやすいでしょう。

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